今年のクリスマスも一人。だから好きなときに好きなレコードが聴ける。
とはいっても、街中のマンションで防音設備は貧弱だから大音量はムリ。

クリスマスのトップバッターはリー・モーガンの『CORNBREAD』BLP4222
blp4222
このアルバムの前にリー・モーガンは『the gigolo』BST84212 65.6.25 englewood『the gigolo』はレコード番号が示すようにステレオ録音しかない。

この当時のブルーノートのレコード4200番台はときどきレコード番号がBST8XXXXのようにステレオ盤しかないものが出現する。しかしこの『CORNBREAD』BLP4222はレコード番号がモノラルになっている。

どうやらこの当時発売するレコードはステレオ中心でモノラル盤は視聴盤ということで製作されたらしい。
だからモノラルファンはBLPXXXXを探すのである。

ところでこの『CORNBREAD』BLP4222は1965年9月の録音である。『the gigolo』BST84212は同年6月の録音だから3ヶ月前であるが、サイドメンはドラムのビリー・ヒギンズ以外はすべて入れ替えている。
しかもジャッキー・マクリーンのアルトサックスを加えて三管編成になっている。やっぱり音に厚みがあり、リー・モーガンらしさがより出ている。
メンバーがコロッと変わったといってもウェイン・ショーターがハンク・モブリーに。ハロルド・メイバーンがハービー・ハンコックに。ボブ・クランショーがラリー・リドレーに。変わったと言っても皆ブルーノートの常連である。
イングルウッドのゲルダースタジオで楽しく録音したのではないかなと勝手に想像してしまう。

クリスマスだから?もう一枚聴いてやれ。
ということでまたまたブルーノートである。ジャッキー・マクリーンの『Destination… Out!』
blp4165

このアルバムはさきほどのリー・モーガンの『CORNBREAD』BLP4222よりは古く1963年4月の録音である。
ここでは新進気鋭のトロンボニスト グラチャン・モンカーⅢが参加している。私はこのグラチャン・モンカーⅢのトロンボーンが好きなのである。なんか彼の音は実に伸び伸びとして男らしい感じが好きである。このアルバムのB面の1曲目Kahlil The Prophetが私のお気に入りなのである。

グラチャン・モンカーⅢのトロンボーンがいいのはもちろんだが、もう一人だれにでも合わせる男ロイ・ヘインズのドラムがまたいいのだ。
これぞブルーノートジャズ。 これぞ ゲルダーの音だ。

そんな感じで聴きながら飲む酒は最高にうまい。クリスマスの夜は更けていく。